チラー選定のポイント

チラーって何? | チラー選定のポイント

チラーって何?

チラーとは、水や熱媒体を温度管理しながら循環させ、様々な種類の産業機器、計測機器、食品加工機器、理化学機器などの温度を一定に保つための装置の総称です。おもにこれらの装置の冷却に用いる場合が多いことから「chiller(chill=冷やす)」と呼ばれていますが、実際は冷やすだけでなく温めるなど、温度域は様々です。

1. チラーの種類

水冷式と空冷式

循環させる液体(水や熱媒体)をチラー内部で温度調節する際の熱交換の方式には水冷式と空冷式があります。一般的に空冷式は構造が簡単、水冷式は冷却効率に優れるという特長があります。

一体型とセパレート型

チラーは冷却対象となる機器から奪った熱(吸熱)をどこかに捨てる(廃熱)必要があります。
チラーの本体と廃熱を行う部分が同一の筐体にあるものを一体型、分離しているものをセパレート型と呼びます。一般的に一体型は設置スペースが少なくてすみますが、室内設置した場合は廃熱が室温に影響を与えるというデメリットもあります。セパレート型はチラー本体を室内に、廃熱部分を屋外に置くというレイアウトがポピュラーですが、配管工事が発生するというデメリットがあります。
セパレート型チラーにみる熱の移動

2. 熱媒体について

温度調節の対象となる機器に循環させる液体を熱媒体と呼びます。水では凍ってしまう低温域や、蒸発してしまう高温域では水以外の物質を熱媒体に用います。

チラー選定のポイント

チラーの選定においては、ご確認いただく項目がいくつかございます。
ここでは大まかにチラー選定のステップを説明いたします。
ご不明な部分は、お気兼ねなくタイテックへご相談ください。分かりやすく選定のお手伝いをさせていただきます。

チラー選定のおおまかな流れ

1) 循環液のおおよその量を確認します

チラーは液体を使用して、対象となる装置などに液体(熱媒体)を循環して、対象が発する熱を奪って温度を一定に保つ装置です。従ってチラーを選定する際は
  • どれくらいの量の液体を何℃から何℃へ、どれくらいの時間で恒温(冷却)したいか
がひとつの基準となりますので、まずは、
  • 対象となる装置の冷却ジャケットやチラーの水槽に入る循環液のおおよその量を確認する。
ことが必要です(配管の中の循環液はここでは無視します)。 チラーの水槽容量は機種によって様々ですので、最初はアタリをつける程度で構いません。循環液の量が分かると、次のステップでチラーに求める能力を算出できるようになります。

2) チラーに求める冷却能力を見積もります。

  • 冷却時間から必要な冷却能力を求める場合
    どのくらいの量の液体を何℃から何℃まで何時間で冷却したいかを調べます。
    撹拌機やポンプを使用していて発熱がある場合、槽内に入っている物体の熱容量(容積×密度×比熱)が液体の熱容量に比べて大きい場合、 全体からの熱の放散が多い場合などは必要な冷却能力にこれらの熱量を加味します。
    *半角数字で入力してください。
    冷却後の温度:
    冷却前の温度:
    循環液量:m3
    液体の密度:kg/m3
    液体の比熱:kcal/kg℃
    冷却に要する時間:*0は不可
    左記の条件を満たす
    冷却能力は
    ? kWです。

  • 循環液温から必要な冷却能力を求める場合
    液温を一定に保つには、熱負荷以上の冷却機能を持っている機種を選定すれば良いことになります。
    この熱負荷は冷凍機を使用しないで循環させたとき 、自然に液温が上昇する温度を測定または推定することでわかります。
    *半角数字で入力してください。
    昇温前(装置入口)の温度:
    昇温後(装置出口)の温度:
    循環流量:m3/min
    液体の密度:kg/m3
    液体の比熱:kcal/kg℃
    左記の条件を満たす
    冷却能力は
    ? kWです。

3) 設置環境に適したチラーの形状を選びます。

  • 室内への廃熱がOKの場合
    • 空冷式/一体型
      • 長所:クーリングタワー水などの一時冷却やそのための配管工事が不要。
      • 短所:廃熱で室温が上がる。運転状況によっては結露する場合がある。
      • 留意点:屋内のエアコン能力がチラーの発熱量(冷却能力の1.3〜1.5倍)を下回らないこと。*室温が+30℃を超える場合は特型対応。
    • シンプルシリーズ/小型CHシリーズ

  • 室内への廃熱がNGの場合
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